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「本当はこんな歌」を読む

町山智浩氏著の「本当はこんな歌」を読む。

本当はこんな歌

本当はこんな歌

有名な洋楽の歌詞でいったいどんなことが歌われているか、というコンセプトで
40曲ほどの歌詞を紹介している。
まあ、町山氏の著書らしく特に刺激の強いw内容の歌詞を取り上げている。
ぼくも歌詞はそれなりに気にして音楽を聴いているし、(そういう立場でもあるし)
それは洋楽にだっておよんだり、数人のアーティストについては歌詞集の本を
買ったりだってしているのだけれど、まあなかなか意味がわからない。
残念ながら(本当に残念で、なんとかしなければと長年取り組んではいるのだけれど
いっこうに。。。)英語力の問題もある。でも、翻訳の問題もあるのだろう。
なに言いたいのか、さっぱりわからない、と。
そして、今回の本を読んで再確認できたのは、そもそも「歌詞」なので
元々表現が抽象的であり、英語力があっても、文化的、社会的背景がわかっていないと
やっぱりなに言ってるかさっぱりわからん(苦笑)ってことだ。
なので、こうして解説してもらうと、「なるほど」ってことになる。
最近、おあそびバンドでoasiaのwanderwallを演奏したのだけれど、歌詞が面白いと
思い調べてみた。(もちろんネット。便利すぎ)
そうしたら、3つほど日本語訳(解説つき)が見つかった。でもそれぞれ解釈が微妙に
違うのだ。もちろんファンの方が書いているので、そのときのノエルのプライベートな
状況とかでの判断も入っている。でも、いろんな解釈がある。
それが、歌詞ってことかな。実際、バンドで歌詞を作っている現場にいたこともあるのだけれど
(A&Rという立場で)、深い意味はなく響きやリズムで選ばれた言葉が、
発表後にすごくいろんな解釈をされたのを何度も見てきている。
そんなことだってある。それが面白いってことだし。
特に英語の歌詞は、韻をそろえるために選ばれた単語も多いはずだ。
まあ、英語の歌詞をもっとちゃんと読もうというのは悪くない話だ。いや、やらなきゃね。
2003年に買ってそれ以来読んでいなかった、「大誤訳 ヒット曲は泣いている」という本も
読み返してみよう。

最後に、町山氏の本の前書きの文を引用。
「それにしても、もっと深刻な問題を山ほど抱えている極東の国の歌が、
「好き」だの「愛してる」だの「信じてる」だの「桜」だの「希望」だの、
耳障りはいいけど空っぽな言葉ばかりになってしまったのは、いったいどうしてなんだろう?