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映画・音楽を作る・その他の話。

 シャーロック・ホームズ

実はつい最近、ふらっと立ち寄った本屋で短編集を買って読んでみた。
小学生のとき以来くらいかも。低学年のときに図書館にあるのを全部読んだ記憶がある。
自分でも数冊持っていた。たぶん、子供向けの編集だったと思う。
当時、当然ロンドンになんて行ったこともなく、ロンドンの街やホームズの活動する舞台は
文章から、および挿絵から想像するしかなかった。
もしかしてロンドンに憧れ、イギリスの音楽が好きになっていったのは
ホームズを繰り返し読んでいたからかもしれない。
いまではロンドンの街は地図なしで歩けるくらい。本を読んでいて、知った地名が出てくると
だいたいの距離感もわかる。面白いものだなあと思う。
1月に出張に行ったときも「ベーカー街221B」の辺りを散歩した。
実在の場所ではないのだけれど、シャーロック・ホームズ博物館?になっている。
(ちなみに隣にはビートルズショップがある)

で、ふと考えてみた。
ロンドンの街並は(例えば映画を見てもわかるように)当時と変わらない部分が
多いのではないか、ということ。
小説の舞台となっているのは19世紀後半。
『緋色の研究』がワトソンによって発表されたのは1887年という設定だそうだ。
小説を読むと、移動手段のメインは馬車。でも地下鉄も出てくる。
ロンドンは400万都市で、スモッグに覆われている。
電報はあるけど、電話はない。ハーフアンドハーフのビールなんていうのも
出てきた。筆記用具は羽根ペンにインク。
フィリップ・マーロウが1930年ごろに車を走らせている道路の名前も
今でも同じで、LAに土地勘があれば小説を読んでいて、臨場感がわかる。
ぼくが日本の片田舎で40年前に読んだときよりも、ロンドンに住んでいる現代の子供たちが
今読んだとしてもある程度リアリティが持てるのだろうと思う。


ちなみに1887年は明治20年
まあ、生活様式はそれほど同時代のロンドンと変わらないのかもしれない。
銀座線の開業は1927年だそうだ。
ただ、おそらく街並で今も残っているのは皇居とか神社とかしかないんじゃないかなあ。
区画も変わっているだろうし、街の名前や通りの名前もそうとう変わっているはず。
そのあたりが、ロンドンとの違いかな。

まったくオチもなにもありませんが、ちょっと書いておきたかったので^^