now’s the time !

映画・音楽を作る・その他の話。

インターネット的 (PHP新書)

というわけで、ぼくはいつもいつも平行してたくさんのことをやるのが好きで、
人に不思議がられるときもあるんだけれど、きっとそれが change of pace に
なっているんだろうとも思う。
本も平行してたくさん読んでいて、あと20ページ残ってるなんて本もたくさんある。
(朝、でかけようとして、その日一日もたないようであれば、ほかの本を持ってでかけてしまうから)
で、今日最後の数ページをフィニッシュした本です。
インターネットで自分のホームページを運営した経験から思いついた、
インターネット的な考え方や方法をまとめたエッセイ。
インターネットを使わなくてもインターネット的なことはあるという感じが糸井さんらしい。


(ところで、パソコンが一般的になったことで、説明しやすくなったことがたくさんある。
ハードとソフト とか OS とか CPUの速度とか メモリーの容量とか 例えばこれらの用語を
人柄を説明するにのも使えてしまったりもする。世の中、コンピュータ的になってるんだ)


「売れてます!」というコピーが今一番効果的と喝破する感じはさすが。
もっと「魂」に関わることに人間の意識が向かうとか、正直は最大の戦略 だとか
全体的にちょっと善い人すぎる感じもするけれど、実はぼくがインターネットに感じている
よい部分ってだいたいそんなところでもあるので、考えるところはたくさんありました。
でも、この本に書かれている事はやはり糸井重里的なんでしょう。

80年代を10代の終わりから20代半ばまでで過ごしたぼくらの世代にとって
糸井重里という人はアイコンのひとつだったと思う。
「80年代的」を代表するひとり。
80年代ってなんか70年代に比べると、腰が据わってなくて、
会社で部長とかになった元タケノコ族が「いやーあのころは若気のいたりで」
なんて昔の写真を眺めちゃうなんていう気分で振り返られがちだけれど、
ぼくはけっこう好きだったし、影響大きいのかも。
キーワードがたくさんあった。
だいたいキーワードなんて言わなかったし。シニフェとシニファン。
ポスト構造主義、そしてパフォーマンス(笑)。
ニューアカデミズム/浅田彰とか中沢新一とかなぜかヒーローだったし。
吉本隆明はギャルソン着てたし。栗本慎一郎だって売れてたし。
そんな人たちと音楽家が仲良かったり、建築家やデザイナーなんかもつながっていた。
そういう「気分」の演出に一役買ってたのがコピーライターかも。
コピーライターブームなんてのもあったしね。川崎徹とかどうしてんだろ。
きっとちゃんといまもしたたかにやってるんだろうなあ。
パンクもテクノもネオアコもハウスもレアグルーヴもみんな80年代的です。
パンクは発祥は70年代だけれど、やっぱ70年代的なものに対するカウンターな感はあるし。
うーん、誰かまとめてくれないかなあ。